「やさしい日本語」で始興市職員を高尾山で、おもてなし!(前半)

5月29日〜30日の日程で、韓国の始興市職員が、八王子市を訪問し、29日は八王子市多文化共生課の職員達と青少年分野(中学校間の交流プログラム)等の交流事業に関する意見交換、30日は、高尾山での交流企画を行いました。(30日の午後からは、都心に移動し、スカイツリー、浅草寺、都庁展望台見学、31日は皇居を見学して帰国)



最初は、高尾山の専門のガイドに来てもらうことも考えていたのですが、市役所の方と相談してみたところ、私が高尾山ガイドをする方向で話が進んだので、今回、挑戦させてもらいました。



高尾山は何度かガイドをしたことがありましたが、リアルに外国の方たちを前にしてのガイドは初めてでしたので、高尾山の歴史や文化財など、難しい単語や説明を、できるだけ短く、分かりやすい表現に変え、写真も何枚か用意するようにしました。始興市職員による八王子市のイメージが私のガイドによって左右されるので、実は、かなり緊張しました(^^;)



30日は天気予報では、雨時々曇りだったので、前日に、八王子市役所の職員の方と相談し、ケーブルカーで往復して(リフトはちょうど、点検日でした)、参道を通って、頂上まで行って帰ってくることになりました。



30日当日に、高尾山登山に参加したのは、始興市職員5名、八王子市職員3名、おもてなし国際協議会3名、通訳1人の計12人でした。
高尾山口駅前で集合した時には、雨は降っておらず、涼しくて視界も悪くなく、むしろ登山しやすい環境でした。



高尾山のケーブルカー乗り場前で、高尾山の歴史や、お掃除小僧の話を「やさしい日本語」でしたのですが、その韓国語の通訳を聞いている始興市職員の反応が思った以上に良くて、それ以降は、自信をもって説明することに集中できました。



ケーブルカーのチケットを買って、一人ずつ乗り込みましたが、始興市の方々は、ケーブルカーの一番前に立って、日本一の急勾配を高尾山ケーブルカーが走る様子を動画で撮っていました。
高尾山のケーブルカーは、日本で8番目(1927年)に運行し始めましたが、今から100年前に、ケーブルカーが作られたことに、始興市の方々は、とても驚かれていました。



高尾山といえば、天狗を連想する人も多いと思いますが、天狗を説明するのが、なかなか難しかったです。韓国語で、鼻の長いお化けと通訳していましたが、誤解を招かないように、説明を加えたり、いくつかの写真を見せたりして、少しずつ理解してくれたようでした。



そして、その後は、天狗関係の食べ物や、モニュメントが出て来ると、興味深そうに見ていらっしゃいました。



薬王院の手前に、根がまるでたこの足のように曲がりくねった有名な蛸杉(たこすぎ)があります。蛸杉は、高さ37メートル、周囲、約6メートルで、高尾山の中では2番目に大きい杉になります。この蛸杉と参道を工事していた天狗との面白い伝説がありますが、その話は、とても印象深かったようで、登山後の感想を共有した時にも話題に上っていました(笑)



韓国は、日本と同じように山が陸地の70%を占める国で、登山をする方が、大変多いことで有名です。そのことも考えると、高尾山という大自然そのものが始興市の方々を、おもてなししてくれたようにも思います。(続く)