ソロツカさん御家族によるウクライナの話!

2022年11月20日(日)に、八王子国際協会主催で、特別企画 「世界の人とのふれ合いタイム ウクライナの話〜自由を求めて : 歴史 文化 そして現在〜」という講演会が、オクトーレ12階の会議室で行なわれました。


ソロツカさん御家族のお父さん、お母さんは、講演台の近くに座っておられ、娘さん二人、イリーナさん、バレリアさんが、流暢な日本語で、用意してくださったスライドを見せながら、ウクライナの歴史、文化、戦禍にあるウクライナの現状、そして、私達がどのようにウクライナに関わったらいいのか、話してくださいました。


最初にウクライナの歴史についてですが、ウクライナという言葉が、初めて登場したのが、キエフ大公国について書かれている「原初年代記」イパーチイ写本で、このことからも分かるように、古くからウクライナの存在は確認できるようです。


ウクライナ語は、ロシア帝国内にあって、1863年から厳しく検閲され、ウクライナ語は「存在しなかったし、存在していないし、これからも存在しえない」という扱いをされたそうです。


そのような検閲にも屈せず、タラス シェフチェンコ(1814〜1861)氏や、レシア ウクラインカ(1871〜1913)氏という文学者たちが、ウクライナ語で本を出版し続け、ウクライナ人の精神的な支えとなったそうです。


1922年には、ウクライナはソ連に強制併合され、1920年〜1930年の10年にソ連により、30000人もの市民が処刑されます、さらに、1932年〜1933年には、独裁者スターリンが推し進めた「集団農業化」により、穀物などの食料が徴収され、推定390万人〜1000万ひともの市民が餓死するホロドモール(人為的な飢饉)が起こっていたのです。


また、2022年のウクライナ情勢に至る出来事としては、ヤヌコビッチ元大統領が、欧州連合との関係強化を国民に公約していたのに、約束を破り、それに反発した市民や野党が2014年2月にヤヌコビッチ体制を打倒しました。しかし、その隙をついて、ロシヤはクリミアを併合し、その後、ドンバスでもロシアの支援を受けた親ロシア派の武装勢力が蜂起し、それ以後8年間戦争が続いてきたのです。


ウクライナには現在、安全な場所は無いのですが、それでも、戦場から離れたところでは、学生は学校に通い、将来に向けて勉強し、お店に行けば、食料は、食べていくのに困らないくらいには、売っているそうです。


また、ウクライナから撤退していたマクドナルドが戻ってきて、16店舗が運営し始めたそうで、それが市民を勇気づけているとのことです。「マクドナルドが戻ってきた!」と。


最後に、ウクライナに対して、私達、日本人市民のできることについて提案して下さいました。
もちろん、募金も大事なのですが
①ウクライナに関係あるものを買う。
ウクライナ産の、お菓子、蜂蜜やウクライナの蕎麦の実、また、ウクライナのデザインや文字がプリントされている服など、探してみたら、いろんなものがありました!


②ウクライナについて忘れない。
ウクライナに関するイベントに参加したり、ウクライナ出身の音楽家の歌を聞いてみたり、ウクライナの情報を広げたり。


短い1時間という時間でしたが、ウクライナ人から直接、話を聞くことによって、現在のウクライナ情勢を、自分事として感じる時間になりました!


ウクライナに対して、小さなことからでも、見つけて行っていきたいです!