国際分野で活動する団体と外国にルーツを持つ市民との交流会(八王子市)に参加して



12月5日、八王子市民活動センター主催で、八王子市で活動している国際分野関係の団体と外国にルーツを持つ市民及び大学関係者が集まって、八王子市の多文化共生について考える時間を持ちました!


交流会の一部が「在留外国人とのコミュニケーションの壁」について、
二部が私達の団体でも行ってきた「やさしい日本語」のレクチャーでした。



八王子市役所には多文化共生推進課があり、八王子国際協会も「外国人市民と共に市民自らが企画し、市民団体、関係機関や行政との協働により、誰もが心豊かで安心して暮らせる多文化共生社会の実現を目指します。」と謳っているのですが、実際には、主体的に動く人がいなくて、多文化共生に向けてのエンジンが掛かりきらない状態で今に至ったように思います。



10月頃、たまたま八王子市民活動支援センターに立ち寄った際に、市民活動センターのスタッフに新しくなられた、ブラジル人の力石マルシアさんから、今回のイベントに対してのお誘いがあって、期待して参加するようになりました!



今までの八王子市市民活動センターのイメージは、高齢者が運営している福祉系や、環境系のNPO団体同士を繋げてたり、それぞれの団体の相談に応じていた印象だったのですが、国際理解や多文化共生を訴えるイベントを八王子市民活動センター主催で行っていることに、少し驚きました。



また、開会の挨拶で、八王子市民活動協議会の理事長・岡崎理香さんが
「私達の活動は、団体と団体をつなぎ、互いの信頼と、より良いコミュニケーションの構築作りに励んでいます。特に今後は、若い世代と多文化共生に力を入れたいと考えています。」
と話されていていましたが、「若い世代と多文化共生」は、私達の団体のキーワードてすので、とても希望的に感じました。



8つのテーブルに5人〜6人に分かれて座ることになっていたのですが、私のチームには、普段よくやり取りをしている、八王子国際協会理事の栃山みどりさん(中国系韓国人)と、その隣には、八王子国際協会理事長・伊藤涼子さんもいらっしゃっていました。



一部の交流会では「在留外国人とのコミュニケーションの壁」について、各テーブルで話し合われました。



最初に栃山みどりさんが、自分の子供に対してロマンティックという言葉を使ったとき、別の日本人から「その言葉は、そういう時に使うのでなく、恋人に対して使う言葉だ」と聞いて、カルチャーショックを受けた話をされました。



そこから、
「もっと、私達日本人は思考を柔軟にすべきではないか?」とか、
「外国人と考えると、身構えて、それが壁になるのではないか?」とか、
「在留外国人と親しくなるチャンスを作れないか?」
という意見に発展して来たのですが、その後私からこのテーブルの方たちに、やさしい日本語の簡単な説明と、それを使った定期的な交流会の提案をさせてもらいました。



二部は、kokohanaやさしい日本語でつながる八王子の会代表・宮部茜さんが、「やさしい日本語」の入門にあたるレクチャーをしてくださいました。



レクチャー途中で、漢字 (今後、男女別、来社、作業、応接室) やカタカナ (クリームシチュー、インドカレー、ホイコーロー、ミネストローネ、チンジャオロース) を「やさしい日本語」に言い換えるアクティビティをして下さいましたが、各テーブルから歓声や笑い声が聞こえてきて、打ち解けた雰囲気が伝わってきました。



宮部さんがやさしい日本語の事例を紹介してくださりながら、やさしい日本語の意味、始まったきっかけ、使う対象、やさしい日本語の日常の会話での使い方について、分かりやすく話してくださったため、やさしい日本語の必要性は、おそらく、全員が理解できた時間だったと思います。



ここから、やさしい日本語をどのように八王子市で広げていくかが、実は大事だと思っています。



全国の都道府県や多くの公共機関で、やさしい日本語の重要性は周知されていると思いますが、市民の日常生活に浸透しているかというと、そうではないところが圧倒的に多いと思います。



今回のイベントを機に、八王子市でやさしい日本語を使った輪をどれだけ広げられるか?は、今回集まった参加者の行動にかかっていると思います。



私達はこの機会を掴んで、やさしい日本語の広報に勤しみ、八王子市での多文化共生の拍車をかけていきたいと思っています。