『日台韓のアーティスト50人が歌う「花は咲く」プロジェクト』完成しました!

 今年の初めに、2020東京大会に合わせて、新しい何かをしようと決心し、これまで、私達の団体が交流してきた、台湾、韓国、そして母国、日本がコラボして、3カ国のアーティスト50人が、同じ歌を共に歌うことはできないかと、考えていました。

 私達の団体は、日台交流や、日韓交流を行っていましたが、3カ国で一緒にイベントすることは、小さな一市民団体としては、規模的に無理でしたし、そもそも、3カ国が集まるくらいのコンセプトも思い浮かびませんでした。

 しかし、2020年の年末に、八王子市がホストタウンとなっているアメリカと台湾のオリンピック・パラリンピック選手たちに送る、八王子関係者からの応援動画を、私たちの団体で作成し、市役所のホームページに載せて頂けるようになり、思った以上に反響が大きかったこと、また、今年の1月初旬に、韓国の劇団から、『200名の日韓の若者が、BTSの「春の歌」を歌う』プロジェクトに、参加しないかと私たちの団体に声がかかり、思い切って参加してみたこと等があり、2021年の新しい取り組みとして、おもてなし国際協議会が主催して、3カ国で歌う動画作成企画を考えるようになりました。

 1985年のUSA for Africaによる「We are the world」のように、アジア諸国と一緒に歌える曲はないか、これまでにも考えたことはありましたが、特に最近の歌の中では、相応しい歌を見つけられていませんでした。

 2021年というと、2020東京大会が開催される年なので、オリンピックか、パラリンピックの応援ソングを歌うことも考えましたが、『日韓の若者がBTS「春の歌」を歌う』プロジェクトの韓国人責任者に相談したところ、「韓国では、東京オリンピック開催を嫌っている人が多いため、違う曲にしてほしい」と話されていたので、方向性を変えて、東日本大震災復興ソングである「花は咲く」を、韓国や台湾の方に提案するようになりました。

 東日本大震災が起こって、今年は10年目という節目の年にあたります。10年前の当時の被災状況を調べてみると、全世界からの支援があった中で、台湾と韓国は、いち早く動いて下さり、国民一体となって、強力に支援して下さった国であることが、確認できました。

 東北地域の人たちは、ともかくとして、日本の多くの人たちは、そのことを、ほとんど忘れているかもしれません。

 今回の『日台韓50人のアーティストが歌う「花は咲く」プロジェクト』を通じて、東日本大震災当時、台湾、韓国を始めとする世界各国から受けた真心と愛の支援を、私達日本人は、思い起こして、感謝を表現し、また、台湾、韓国と日本全国各地が、一つになって、東北の復興を、新たな気持ちで応援できたらと考えるようになっていきました。

 今もなお、当時の傷が癒えない東北地方に想いを寄せて、3カ国が同じ曲を歌うというコンセプトに関して、私達と交流してきた台湾と韓国の関係者は、共感してくださいましたが、台湾と韓国では「花は咲く」という曲を聞いたことがないとのことでした。日本では、あまりに有名な曲なので、きっと、周りの国でも、歌われているのではないかと想像していたのですが(^_^;)

 また、韓国側をまとめて下さった、演出家のキム ギョンテさんは、「これ、本当に震災復興ソングで合っているの?」

と何度も確認されていました。きっと、震災復興ソングという言葉から、雄大で勇ましい曲をイメージしていたのでしょう。

 私たちの団体では、演出として、3カ国で、服装と花の色を、それぞれ違う色にしてもらって歌ってもらい、それらの動画を最後に編集して3カ国が個性の花を咲かせながら、一つになるようにしたいと、お伝えしましたが、各国ほぼ全員が色とりどりの花を買ってきて、歌って下さっていたことと、限られた時間の中で、時間を作って、歌を、しっかり覚えてきていて、しかも、作品としての水準で動画を、送ってくださったことに、本当に感動しましたし、被災地を向けた真心が伝わってきました。

 集まってきた映像ですが、「花は咲く」とう短い曲に50人のアーティストが、どのような場面で登場すると輝くのか、演出家の方にも、見て頂き、一人ひとりのパーツが、個性に従って輝くように、組み合わせていく編集過程は、思った以上に大変でした。また、3カ国の映像であるために言語の壁で思うように行かず、編集の担当の方の二人は、作成途中で辞められ、3人目の方にお願いすることになってしまいました。

 そうしながらも、何度となく映像を見直し、検討を繰り返す期間が続いた末に、ついに完成した時の喜びと感謝は、一生忘れることが出来ないものでした!

 今回の企画に関わって下さった歌手の方々、ダンサー、演奏者、動画編集者、翻訳者、その他、関係者一人ひとりに、心からの感謝を申し上げます。

また、「私達は東北を応援し、世界平和のために祈ります!」という思いを込めて、多くの方にも、御視聴いただきたいと思います!