4月6日は「開発と平和のためのスポーツ国際デー」

4月6日の「開発と平和のためのスポーツ国際デー」は、2013年9月の国連総会で制定された国際デーの一つです。最近できた記念日なのです。

スポーツと開発が、僕の中では、あまり繋がっていなかったのですが、「スポーツの持っている力をあらゆる問題の解決に活かす。」ことを、意味しているようです。

スポーツの力とは

①他人に対する尊敬の意と、人々の間の対話を促進します

②子どもと若者が生きるために必要な、術や能力をもたらします

③障害の有無に関わらず、全ての人々の社会への参画を促します 

④男女の平等を促進し、女性のエンパワーメントに貢献します
⑤身体の健康のみならず、心の健康を向上させます

という力のことなのです。

思った以上に身近で、経験してきたことのある内容ですね!

なぜ、4月6日かというと、近代オリンピックが初めて開催された日が4月6日だからです。

近代オリンピックの歴史に、触れてみたいと思います。

長い間、途絶えていた古代オリンピックを1500年ぶりに、近代オリンピックとして復活させたのが、フランス人のピエール・ド・クーベルタン男爵という方でした。

クーベルタンの幼少期は、フランスが普仏戦争に破れ、国が沈滞していた時だったので、彼は平和について思いを馳せるようになり、この状況を打破できるのは、教育しかないと考えるようになります。

そこでクーベルタンは、まずはパブリックスクール視察のためにイギリスに行くことになりました。

そこで見たイギリスの学生たちが、積極的に、紳士的にスポーツに取り組んでいることに感銘を受け、「服従を旨として知識を詰め込むことに偏っていたフランスの教育では、このような青少年は育たない。すぐに、スポーツを取り入れた教育改革を推進する必要がある」と確信したのです。

一方、当時、ギリシャ・オリンピア遺跡の発掘が進んでいて、そこで行われていたという古代オリンピックへの関心が高まっていた頃でもありました。その頃には、各地に「オリンピック」と名付けられた大会が流行していましたが、クーベルタンが提唱した近代オリンピックは、教育の理想の形であり、平和を目的とした「古代オリンピックの近代における復活」だったのです。

時が熟し、1894年6月23日に、パリ大学の大講堂で開いたパリ国際アスレチック会議で、「“オリンピック”の復興」が満場一致で可決されたのです。

そして、2年後の1896年4月6日には、第1回オリンピック競技大会(アテネ・オリンピック)が、ついに開催されました!

1929年に、クーベルタンが遺した有名な言葉ですが

「もし輪廻りんねというものが実際に存在し100年後にこの世に戻ってきたなら、私は自分が作ったものをすべて破壊することでしょう」と衝撃的な話をされています。

近代オリンピックが始まって30年程しか経っていなかった、その当時でも、すでにオリンピズムとはかけ離れた現実に、彼は落胆を覚えていたのでしょう。生きて力のあるものは、何でも変質しやすいのです。

様々な困難を乗り越えて、100年以上の歴史を綴ってきたオリンピック!

東京2020大会が、過去に類を見ない、困難の中にあります。だからこそ、オリンピックの原点にしっかりと根ざした形を探す機会でもあると信じたいと思いますし、やはり、オリンピックは人類にとっての価値ある遺産だったんだねと言われるような大会として、私は関わりたいと思っています。

4月11日にオリンピック100日前イベントとして「全国でつなぐSDGsなGPSアートリレー」開会式を行いますが、是非、参加してみて下さい!