やさしい日本語は、おもてなしの第一歩

10月24日、「やさしい日本語を話そう」というタイトルで「やさしい日本語」としては、2回目の講演会を開催しました。


前回が、書き言葉中心だったのを、今回は話し言葉中心に変えて、行うようになりました。


今回も、ゲストとして、梶村 勝利さんがいらっしゃってくださり、オンラインで行いましたが、個人的には、前回の講演会後からスタートさせた、やさしい日本語学習会を曲りなりにでも、行ってきたこともあって、前回よりも、積極的に、また、自信を持って講演を聞けたのが、何よりもよかったです。

今回は、話し言葉ということもあり、ワークショップの項目が、多岐に渡っていたのが、とても、勉強になりました。


梶村先生から、やさしい日本語の作り方を学んだ後に、サム君という若い外国人が主人公になっているテキストを見ながら、駅前の不動産で、部屋を探す場面や、スーパーマーケットで果物を買う場面、体調が悪くなって、近くのクリニックに行く場面、最後に、紅葉狩りに行こうとして、旅行案内所でやりとりする場面などの会話表現を、4名くらいのグループで、「やさしい日本語」に書き換える練習をしてみました。


梶村先生の講演の後だったこともあり、グループワークでリライトしてみた結果、どのグループも、個性的に、よく作れていたのを見て、やりたい気持ちがあり、継続的に訓練さえすれば、短い期間だとしても、誰にでもできるのだと、あらためて、やさしい日本語の可能性を感じました。


他にも、スマホを活用したり、図を見せたりしながらの伝達も、やさしい日本語にとって必須であると知って、柔軟な発想を持てば、もっと正確に伝えることができることも新たな発見でした。


やさしい日本語は、短く、はっきりと、順序正しく作って、相手の立場になって伝えていくのですが、やさしい日本語で表現すれば、翻訳機能の器具を使う時に、正確に翻訳できる利点もあるとのことです。


昔は、外国の方との交流が、日常ではそれほど、多くはなかったですが、少子高齢化で労働者が圧倒的に足りない日本では、外国人労働者や留学生の数が、今後も増えるでしょうし、それに伴って、日本語学習者も増え、地域での交流は避けられなくなっていくでしょう。


バックグラウンドが多様な地域住民が増えたときに、日本語によるコミュニケーションの難しさが問題になることは容易に想像できます。


日本語は、世界的にはメジャー言語ではないのと、ひらがな、カタカナに加えて、漢字まで入ってくるため、学ぶには難しい言語であるために、日本人に、ます、やさしい日本語の必要性を、知ってもらう必要があります。


また、やさしい日本語は、決まった表現を一方的に学ぶというより、相手と互いに話し合い、学びあいながら、コミュニケーションしやすいように作っていく言語でもあるので、「やさしい日本語」を通して世界でも類を見ない共生社会のモデルを作れるかもしれません。


市役所等の公共機関や、国際交流協会での、やさしい日本語の取り組みは、進んでいるところもありますが、民間団体で、やさしい日本語の取り組みを行っている点では、先進的だと梶村先生から、評価をしていただきました。


実際、市民による主体的な「やさしい日本語」の活動が「やさしい日本語」の広がりを左右するともおっしゃって下さっていました。


「やさしい日本語」を、おもてなし国際協議会の大事な柱として捉えて、今後も、積極的に取り組んでいきたいと思います。