みんなの❤️おなはしカフェ
みんな違って、みんないい!

8月1日 日野市多文化共生委員会の方々が、緊急事態宣言から、これからも続くコロナとの暮らしを、日野国際協会に所属している在留外国人会員の人たちと、一緒に考え、話し合う機会を持とうと、「みんなの❤️おなはしカフェ」が、日野市生活保健センター2階会議室で行われました。

今回は、様々な国籍の方が来られても、コミュニケーションがスムーズにできるようにと、スタッフの方々が翻訳ソフト「UDトーク(ユニバーサルトーク)」を初めて使う試みにもチャレンジされていました。

UDトークは、元々は高齢者や障害者の読み書きをスムーズにする「バリアフリー」アプリとして開発されたらしいのですが、多言語対応の同時翻訳アプリとして発展したとのことです。

さらに、驚くべきことは、普通に喋った言葉が、アプリ上で、すぐに対応言語に翻訳されて、前のスクリーンに表示されたことです。この翻訳ソフト、日野国際協会のイベントで、試験的に初めて使ってみたのに、予想以上に、この集まりで大活躍し、機材の操作のためだけに来たスタッフの方も、とても喜んでいました。

外国にルーツを持つ参加者は、中国、ベトナム、インド、チュニジア、モロッコ、ガーナなど多様な国籍で、それぞれの日本語のレベルや、文化背景も、違うのですが、みんなの前で話したいし、何かを得たいという一体感がありました。 


また、司会が、モロッコ人のファティーマさんで、その隣に、UDトークの補足で中国語の翻訳をする陳さんが並んで、前の席に座っていたのですが、2人の話し方や、雰囲気に安心感があり、参加者同士は、初めての顔合わせなのに、心の内の話を口々に話していて、多文化共生委員の方々も喜んでいました。


多文化共生委員の代表の浅羽さんは、「まるで、国際会議みたいで、昔から思い描いていた集まりか初めて行えました。」と冒頭の挨拶で、嬉しそうに話していたのが、とても印象的でした。


私は、まだ多文化共生に関わって間もないため、日本人の多文化共生関係者から、間接的に、外国にルーツを持つ方達の抱える問題について聞くことが、ほとんどだったので、このような外国人会員主体の会議は新鮮そのものでした。


そこで、幾つもの話が挙がっていましたが、二つ印象に残りました。

一つは、長く日本に滞在していて、母国語と英語が不自由なく話せるのに、日本語が上手く話せず、日本語が母語の娘さんの進路相談に、乗ってあげられない、お母さん。


娘の塾の選択や、進路の選択に対して相談に乗ってあげれず、心配で仕方ないと切実に話していました。


また、中高齢の二人の男性の外国籍の方は、「日本人は冷たいです。」とか、「孤独で寂しいです。」と話していました。それに対して、他の外国会員の方が、次のような意見を話されていました。「日本人は恥ずかしがり屋や、外国人を怖がっている人たちが多く、それは、出来るだけ周りに迷惑をかけたくないからであり、日本人同士でも、同じように、知らない人に話しかけることはしないです。だから、困ったことがあったら、積極的に、こちらから、日本人の方に尋ねていった方がいいです。」


経験に基づく話だったため、参加者の方々は頷いて聞いていました。


雰囲気は、とても良くて、外国籍の方同士が、本心を話せる場となっていることが、とても希望的でした。


また、一方、先程の意見に対して、このように、私は考えました。(自分から尋ねることが出来ない多くの外国籍の方がいるのは仕方がない。日本人の僕でも、息苦しさを感じている日本社会なのだから。)


そのような外国籍の方は、日本で起こるいろいろなストレスや、無関心に耐え忍ばないといけないのでしょうか?決してそうでないはずです。


外国籍の方たちは、日本人の性格を、「控えめだ」「空気を読む」「表現が苦手」「礼儀正しい」と考え、日本という外国に来たので、日本に合わせて考えていく、まさに「郷に入れば、郷に従え(When in  Do as the Romans do.)」を実践して、考え方を変えようと努力されている方が多いかもしれませんが、グローバル時代に生きる現代の日本人が、いつまでも、その状態にしていてはいけないと思います。


日本のいい考え方や、習慣に合わせるのは、必要かもしれないですが、良くない、あるいは時代遅れの考えや、習慣は、外国籍の方からも学んで、日本人の方が変わるべきであり、変えられるチャンスが与えられたと積極的に直していく柔軟さこそが、日本人の性格や個性となれるといいなと思いました。


終わりにですが、全ての日本に生きる外国籍の方が、自分の故郷のように、この日本に、また、多摩地域で暮らせるようになり、一緒にこの地域で夢を成していきたい思いになる時間でした。