韓国の隠れた有名私立大学との出会い〜倍率が100倍の学部も〜

10月8日韓国の京畿道安成市にある東亜放送芸術大学を訪問しました。 京畿道はちなみに、ご存知でしょうか?韓国は行政区間が八つに分かれていて、それを八道と呼ぶのですが、韓国の北西部にあり、ソウル特別市と仁川広域市を除いた地域で人口の最も多い地域でもあります。

そもそも、東亜放送芸術大学八王子市に行くようになったのは、韓国京畿道の始興市(シフン)と2006年11月、海外友好交流都市に提携を結んでいることを知り、京畿道始興市のどこかで、演劇を通しての国際交流をしようと、始興市関係の方と連絡を取り始めたのが、きっかけでした。

今年の6月の後半に知り合いもいない中で、始興市に直接、行こうとしていたのですが、いくら海外友好交流都市だとしても、反応してくれる人や団体はあるはずもなく、多少、諦めかけていたとき、同じ京畿道で、始興市(42万1105人)より、はるかに大きい市である、高陽市(100万2152人)に韓国で3本の指に入る立派なホールがあり、その照明担当している、知り合いのパク チョンスさんから声をかけていただき、見に行くことになりました。

高陽市文芸会館という壮大で最新の会場で、会館の責任者から、ホール全体の紹介を受ける時に、東亜放送芸術大学の学課長が、一緒に来られて、ホールを回られたのが、東亜放送芸術大学につながった最初でした。

学課長は日本の東京工芸大学というところでも、教えていたことがあり、日本語が、日常会話の水準では問題なく、日本が好きで、日本との交流を以前から願っていたようでした。その時に話していたのは、「日本との芸術交流の流れが2002年に一気に訪れ、日韓交流の財団の後押しもあり、誰もがさらなる交流に期待をかけていたけれども、不思議にも2003年から、日韓のお互いの意見交換が難しくなり、そのままフェードアウトして行った」と、その時のことを振り返って、残念がっていました。やはり、時は厳然として定められていて、時が来たら、すぐに行わないといけないことを実感します。

今回は、前回の学課長との出会いがあり、その上で、演劇活動を、一緒に行っていて、大阪を中心に活動している、さくら企画の代表と、実際に大学を見学することになりました。 日本では聞いたことのない大学でしたが、それはただの知識不足で、韓国では、熾烈な競争率を誇る大学で、1997年に、企業家の方が大学を創設されましたが、韓国内初の放送芸術分野に特化した大学だそうです。商業映画、放送、広告、ドラマの撮影が可能な総合撮影所が何カ所もあり、教育用の教室と、現場実習の場所がすぐ近くにあるという実践的な大学でした。 短い歴史の中で韓流をリードする様々な芸能人を輩出させていて、多くのスターが学校を訪れ、そこで撮影した彼らの記録写真や、現在、放映されている人気番組、また上映中の映画のポスターが飾られていました。撮影時に泊れる部屋も完備されていて、とくに一流のスターの泊れる場所も学校内にありました。

こんな大学で入学式や学祭をやったらどんなことになるんでしょうね(笑) これほどの大学は日本でも無いのではないかと思うのですが、しかし学課長は、まだ、そんなに実績もない僕らに関心を持っていらっしゃって、「ここも田舎なので、ぜひ学生達を、みなさんと交流させたいです。何か一緒に、活動をしましょう。」と話されていました。また学生が授業中なのに、その中に入っていき、日本語で、学生達にも分かるように、説明していましたが、こうすることで、学生達の先生に対する意識を上げたい、また国際的な感覚を味わってほしいそうで、そういう意味で僕らも、大きな貢献ができたようです。(とても有名な教授なんですが(^^ゞ)

韓国や世界で活躍する人材を多く生む場所である東亜放送芸術大学。こことの出会い、今後の芸術を通しての交流は、より大きな反響を及ぼす可能性があるため、とてもワクワクします。お互いに持っている個性の光を、全く違うバックグラウンドの人たちに向けて放つことには、大きな投資も伴いますが、きっとお互いのことを深く知って、次につなげる力となることを信じてやみません。

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