第3回グローカルフェスタ〜近くて近い国へ〜を終えて②

演劇の後は、2部の日韓友情コンサートと、3部のトークセッションが続きましたが、

韓国の伝統楽器のタンソ笛の清らかで、上品な音色が、会場の聴衆の心を惹きつけてやみませんでした。一曲目と二曲目が韓国のドラマで馴染みがある曲だったこともあるかもしれません。

韓国の伝統楽器のイメージは、サムルノリという打楽器を思い浮かべる人が多いでしょうし、長く韓国に関わってきた私もそうでした。

激しくて、華やかな、大人数のグループでの演奏は韓国を表わしますが、そうではない、日本のイメージに近い、柔らかな、高貴な音色に、韓国の深さを感じるしかありませんでした。3曲目は、尺八との共演でしたが、今日、初めて、出会った二人が、わずかなリハーサルで合わせた曲とは思えないハーモニーがさらに、コンサート会場の参加者の心を一つにし、日韓の深い絆を感じさせてくれました。

3部のトークセッションは、偶然にも立場の違う在日韓国人が3人登壇しました。早稲田大学文学部3年、在日2世のソン  タイエさん。韓国から、20年以上前に結婚で日本に移り住み、現在は八王子で日韓友好親善活動を身近な所から進めている、イ  チョンインさん、タンソ笛の演奏家で、日韓の音楽文化交流を進めている、チュ ソンギさんと多様な顔ぶれでした。

イ  チョンインさんが、総括で仰っていましたが「現在、日韓関係が悪化しているけれども、長い歴史を見た時には、日韓関係は、よかった時が多かった。韓国はお父さんのような国、日本はお母さんのような、優しくて、繊細な国。なので、どちらだけというのは、ありえない。良くても、悪くても、一緒に行かないといけない関係だ。私は、日本が韓国より、好きだ。そのように、日本人で日本より韓国を好きになる人が増えれば、平和な関係になれる。」と話してくださった中に、全てが凝縮されている気がしました。

   最後に、東北大震災の復興支援ソング、花は咲くを、出演者と会場の参加者全員で歌いました。タンソ笛、尺八のコラボ、司会者のボイパ、トークセッションでファシリテーターされていた方によるピアノ伴奏が会場のボルテージを徐々に高めながら、悲しさと、その中から、産声をあげる希望を感じる時間でした。この歌は韓国語にも、翻訳されています。歌の歌詞は、亡くなった方の視点に立って作られたものですが、最後に、生き残った人たちが、これから、何かを残していこうという決心で締めくくられています。

終わりが、始まりだという話があります。全てが崩れる中で、新しい何かが始まっている。だから、終わりは、希望の始まりだと。

私たちは、今までの日韓関係ばかりを追いかけて失望したりもしましたが、以前には、考えられなかった理想的な関係性が、この小さな集まりを機に、実は始まっているかもしれない、そんな希望を抱かせるイベントになりました。