高尾山が、都内初の日本遺産に認定!(世界遺産ではありません!)

最近、JR、京王八王子駅前で横断幕、

「祝 日本遺産認定 霊気満山高尾山~人々の祈りが紡ぐ桑都物語~」
を目にした方、多いかと思います。

さらに「八王子市が都内で初めて認定されました。」とも書いているため、八王子市にとって、とても名誉なことだとは思うのですが、

そもそも、日本遺産って何なのか、それが、どれだけ価値があるものなのか、わかる市民は、ほとんどいない気がします。


文化庁は、今年6月19日に「日本遺産」に、八王子市が申請した「霊気満山 高尾山~人々の祈りが紡ぐ桑都(そうと)物語~」を認定し、高尾山が、日本遺産に都内で初めて選ばれました。


まずは、世界遺産と日本遺産の違いですが、世界遺産は、遺産を保護するため、日本遺産は、遺産を活用するためのものらしいです。


世界遺産は、1972年第17回ユネスコ総会で『世界遺産条約』が採択され、世界各国がカを合わせて保護していくことを決めた「文化遺産」や「自然遺産」 のことです。


日本の世界遺産というと、2019年7月の時点ですが、屋久島や、古都京都の文化財、白川郷の合掌造り集落等、23件あります。


一方、日本遺産は、2015年に、文化庁により始まった取り組みで、対象は、全国の市町村になります。


選定の基準は、面白くて、「ストーリー」が基準になるそうです。


すなわち、その土地の歴史、伝承、風習をひとつの「ストーリー」としてまとめ、それに関連する遺跡、名勝地、祭などで、観光や、地域活性に活かせるように、演出するのです。


八王子市が申請したストーリーは、八王子城跡や高尾山薬王院、八王子車人形など二十九の文化財を元にした桑都の物語ですがですが、以下のとおりです。


絹産業を基盤として発展した、八王子は、桑都(そうと)とも呼ばれていました。


甲州道中最大の宿場町となり、さまざまな文化を育みながら発展してきた街の礎は、戦国時代に関東を治めた北条氏照が八王子城を築いたことから始まり、今に至るまで綿々と繋がっていて、高尾山が歴史と伝統を見守っているというものです。


また、横断幕の横に見える赤丸とその下の縦の多くの線ですが、赤丸は日の丸(日本)を表し, その下の縦線の集合は, よくよく見ると、JAPAN HERITAGEと書いてあります、


この線の集合は, ひとつの「面」を形作ってるため、日本の遺産を点から線へ, そして面のようなストーリーにパッケージする「日本遺産」を表現しています。


今年の6月19日に日本遺産21件が認定され、2015年から今年までの6年間で合計104件が認定されました。100件程度の認定を目標としてスタートしていたことから、今年の認定が最後となるようです。


滑り込みのように最後、認定された、高尾山ですが、今後、どう活かすかが、もっと大事になります。


今まで、八王子市の誇り、日本の誇りである高尾山の存在が、八王子の中心街の活性化と、うまく繋ぎきれなかった過去に対して、どのような変化を起こしていけるのか、八王子市にばかり頼らず、市民でも知恵を出し合っていけるといいですね。